今☆和朗プロデュース公演 第8回
草迷宮-泉鏡花の魔界に遊ぶ

2002年4月10日(水)〜14日(日)に行われた記録です

<キャスト>

小次郎法師‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥内木英二
葉越 明‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥増田 敦(劇団俳協)
宰八‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥中村方隆
仁右衛門‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥松尾智昭
訓導‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥村上 寿
嘉吉、秋谷悪佐衛門‥‥‥‥‥‥‥高橋耕次郎(文学座)
茶屋の婆、菖蒲‥‥‥‥‥‥‥‥‥清水由紀
葉越明の母(天上人)‥‥‥‥‥‥中村みちよ(人形劇団ひとみ座)
お勝、お力(双生児)‥‥‥‥‥‥堀江崇子、太田原久乃
村人1〜4(或いは天上人)‥‥‥鷲嵜ひとみ(劇団ちろりん)
                小室美由紀
                篠崎早苗(人形劇団ひとみ座)
                篠崎亜紀(人形劇団ひとみ座)
<演奏>

鼓‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥仙堂新太郎
笙、龍笛‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥古城太郎
琵琶‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥首藤久美子

ステージ写真ママママ

劇評ママママ

<あらすじ>                            
神奈川県、三浦のおおくずれ大崩壊は、昔から魔所だと言われている。
その大崩壊の近くに秋谷と呼ばれる集落があるのだが、そこが舞台となる。
まずは、この秋谷に旅の少年・葉越明がやって来ることが芝居の始まりとなる。
秋谷の庄屋は、鶴谷喜十郎と言い、隠居して家督を息子の喜太郎に譲るために黒門の別荘と呼ばれる隠居所を用意した。
ところが、その黒門の別荘では、東京からやってきた大家のお嬢様、そのお嬢様の産んだ赤ん坊、喜太郎の嫁と産んだ赤ん坊、さらには喜太郎と、5人もの弔いが相次いだ。
そこで、黒門の別荘は人足が跡絶えるようになっていたところに、旅の途中に秋谷を通りかかった明が、その別荘の裏から手毬が流れて来るのを目にして宰八に別荘に泊まりたい旨を申し出て、了承される。
明は生前の母から聞いた手毬歌の歌詞を知りたくて旅を続けていたのだが、川を手毬が流れて来るのを見て、その別荘に秘密の鍵が隠されているように感じたのだ。
明の勘は、まさに当たっていて、その別荘には、母の友人で、手毬歌の歌詞も知っていて、既に魔界に身を置いている菖蒲が人知れず滞在していた。
その菖蒲と魔界の一族による仕業で、怪異なことがたくさん起こり、嘉吉などは気が違ったりもする。
しかし、明だけは手毬歌を何としても知りたいという一念と、幼い日に出会った菖蒲への恋心もあって、別荘に留まり続ける。
そんなところへ旅の修行僧・小次郎法師がやって来て、やはり黒門の別荘に宿を取る。
やがて菖蒲は姿を見せ、既に天上界に入っている明の母も姿を現わす。明の菖蒲への恋心には母への思いが投影されていることが明らかとなる。

果たして、
明の恋心の行方は?
手毬歌の歌詞とは?
明の決意は?

天上界と魔界を巻き込んだ和製「指輪物語」