<MADE IN SWEDEN

小牧 游 ひとり芝居
INSIDE OUT
<インサイド アウト>

この芝居は、スウェーデン国籍のポーランド人演出家、ユーレック・サフカと、日本の女優小牧游とが
『アイデンティティ』をテーマにし、共同作業で創りあげた本邦初演の作品です。

小牧游は、劇団民藝所属。94年に文化庁の奨学金を受け、文化庁派遣在外研修員としてスウェーデンで研修。
95/96と97/98にサフカ氏が主宰するテアター・レプリカの「共同作業で創る芝居」に参加しました。
二度の仕事を通してサフカ氏は、この日本の女優のスウェーデンでの居方に興味を持ち
彼女を主人公にひとり芝居を創りたいと思い
アイデアの発想から何度も話し合いをし、1年半をかけて戯曲が出来上がりました。
そして昨年の12月から3ヶ月間ストックホルムで稽古をし、出来上がったのがこの作品です。

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2002年10月18日・19日 アイピット目白での公演詳細

         出演■小牧 游(Yuu Komaki)

          作■ナターリア・ゲオルグ(Nathalia Georg)
         演出■ユーレック・サフカ(Jurek Sawka)
         出演■小牧 游(Yuu Komaki)
演出助手/フィルム制作■フィリップ・マズルケビッチ(Filip Mazurkiewicz)
         装置■アグネシュカ・ザヴァドブスカ(Agnieszka Zawaodwska)
         衣裳■アグネータ・パオリ(Agneta Pauli)
         照明■エーリック・アンダション(Erik Andersson)
            岩田 和子(Kazuko Iwata)
         音楽■ラーシュ・エリクソン(Lars Eriksson) 
     スチール撮影■サム・サムエルソン(Sam Samuelsson)
       舞台監督■高木啓吾(Keigo Takagi)
         製作■K・企画(K-kikaku)
            テアター・レプリカ(Theater Replica)
         後援■スウェーデン大使館(Embassy of Sweden in Japan)

        問合せ■・03-3419-6318(K・企画)

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作品概要

薄暗い舞台に、姿見、椅子、衣裳の掛かった衣裳掛け(4〜5個)が雑然と置かれている。
暗転になり、照明が付くと、一人の女が眠っている。

目覚めたくない。起きるのはいや。怖いの?
だってここはこんなに暖かいのに、外はまわり中どこもかしこも寒い。
また一日か・・・・・・・
ときどきは、すぐにベッドからぬけ出すこともある、できるだけ早く外の冷たさを忘れるために。
でも大抵はこのままで、冷たい空気との出会いを引き延ばす。
暖かい布団にいつまでもくるまっているのが大好き。
ブルーのサテンのシーツ。
絹の肌ざわりが裸のわたしを優しく撫でる。
そう。すぐに起きるよりずっと良い。時間はたっぷりある。
わたしは女優。
午前中はわたしだけの時間、慌てることはない。
一日中ここに寝ていてもいい、だって外は、どこもかしこも、冷たい。

やがて、衣裳を替えては

日本人の女であること
化粧について
若さを保つための努力
映画の役
セックス
関係を持った男
一人で過ごすためのトレーニング
子供のこと
老婆の役

と、取り留めもないことを話しはじめ、目まぐるしく、脈絡もない話へと展開してゆく。
その度毎に衣裳を着替える。
そして・・・・・?