いとうせいこう×奥泉 光

横光利一

『蠅』

日時■2010年9月24日(金)19:00開場/19:30開演
料金■2,000円(全席自由)
会場■北沢タウンホール(TEL.03-5478-8006)世田谷区北沢2-8-18
チケット問合せ■K・企画 (TEL&FAX.03-3419-6318)
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■北沢タウンホール(TEL.03-5478-8006)
4/30より奥
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作品梗概

この作品は、一匹の蝿の目を通して描写がなされる奇妙な短編小説である。
ある宿場から出発する1台の馬車に起こる出来事を、あたかも蝿の目がカメラのレンズのようになって説明されていく。
様 々な境遇の人間が出てくるが、その内面に迫ることなく、あくまで客観的な描写が続く。
まるで映画のモンタージュ技法のように・・・。

真夏の宿場から街に向けて、馬車が出発する。
危篤の息子のもとへ急ぐ農婦、駆け落ちの若い男女、母親と男の子、大金を手にした田舎紳士の、合計六人が馬車に乗る。
一疋の蠅が馬車の屋根に止まり、馭者の頭や馬の背に飛び移る。
馭者は饅頭を食べて居眠りをし、馬車は崖下へ墜落する。蠅は馬車から離れ、悠々と青空を飛んで行く。

さて、この馬車に乗り合わせた不幸な人たちを紹介してみよう。
息子が死にそうだからと、街へ向かって行った農婦の場合、もしかしたら息子よりも早く死んでしまったのかも・・・???。
生まれてからずっと貧しくて、やっと大金を手にした田舎紳士の場合は、生活がよくなるとおもいきや・・・???。
若者と娘は、親類縁者からやっと逃げてきたのに、それがむくわれずに・・・???。
無邪気な男の子を連れた母親の場合、楽しみにしていた里帰りだったのかも・・・???。
このように馬車に乗っていた人、それぞれが幸せをつかんだり、つかみかけていたのに、一瞬にして、消えてしまった。
まるで世の中の皮肉、運の悪さを象徴したように・・・、崖から墜落して死んだ人馬は不運としか言いようがない・・・???。

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●横光利一(ヨコミツ・リイチ) (明治31年3月17日〜昭和22年12月30日)

小説家。 福島県北会津郡に生まれる。
大正3年、早稲田大学英文科に入学。
大正12年、斬新な構図、文体を駆使した「蝿」、「日輪」によって注目を浴び、一躍新進作家としての地位を確立。
大正13年、川端康成らとともに「文芸時代」を創刊。芸術派文学陣営の先駆として活躍し、プロレタリア文学陣営と激しい論争を展開する。
昭和5年、新心理主義的手法を取り入れた「機械」を発表。小林秀雄による絶賛もあいまって、大きな反響を呼んだ。
昭和10年、〈純文学にして通俗小説〉を提唱した評論「純粋小説論」を発表。
戦時下においては、ヨーロッパの合理主義に対する日本独自の精神を模索した大作「旅愁」(昭和12〜21)を書き続けたが、未完に終わった。
昭和22年12月30日、急性腹膜炎により死去。享年49歳。
代表作は「春は馬車に乗つて」、「機械」、「上海」、「紋章」、「旅愁」など。

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